任意整理をした場合の返済期間
1 任意整理を行うと長期の分割払いを認めてもらえる可能性がある
任意整理の一つの特徴は、長期間の分割払いを認めてもらえる可能性があるということです。
例えば200万円の借金があり、月々5万円支払っているという場合、もし任意整理の結果5年60回払いでの支払いを認めてもらえれば、月々の支払額は3万円台になります。
これにより家計の収支を持ち直せるということであれば、任意整理を行うメリットがあるといえます。
2 どれくらいの返済期間にしてもらえるのか
任意整理をした場合の返済期間は、一般的に3年から5年といわれています。
ただ、任意整理はあくまで相手方である貸金業者との交渉ですので、貸金業者がいいと言えばこれより長い期間での返済期間になることもありますし、逆にもっと短い期間での返済でないと応じないと言われることもあり得ます。
3 どのような条件で返済期間が変わるのか
まずはどこの貸金業者を任意整理するのかという要素が大事になります。
貸金業者はそれぞれ任意整理の申し出にどう対応するのかというスタンスを決めていますので、原則60回払いとする会社もあれば、最長でも36回払いと決めている会社もあります。
ですので、任意整理の相談をする際はどこからの借入れを任意整理したいのかについて正確に弁護士に伝えることが大事です。
経験のある弁護士であれば、業者名だけでもある程度見通しを立てていくことができるはずです。
次に、返済の実績も大事になってきます。
5年以上返済してきたけれどもとうとう返済できなくなった、というケースと、数回しか返済していないというケースとで取り扱いが変わるのは当然といえば当然です。
通常は60回払いに応じてくれる業者であっても、返済実績が1年未満だと2年払いの条件でしか応じてくれない、ということも十分あり得ます。
4 弁護士によく相談することが大事
任意整理のことを調べると、4年払いや5年払いまでは認めてもらえる、といった内容の情報も多いと思います。
しかし、上述の通り借入先や返済実績によっては長期の分割払いを認めてもらえない可能性もあり得ますので、まずは弁護士に具体的な情報を伝えて相談することが大事であるといえます。